統一家の祝福家庭・兄弟姉妹に送る書信

  2020. 4. 22 郭錠煥

 

愛する統一家の祝福家庭・兄弟姉妹の皆様。
皆様のご家庭に、常に神様のご加護と愛が共にありますように。
2020年、文鮮明真のお父様の聖誕100周年を迎えて、地上でお父様と結んだ格別な縁がさらに大きく、皆様の生きる動機となり、媒体となりますようお祈りいたします。

私は今日、非常に切実な思いで、皆様に、もしかすると最後になるかもしれない書信を発表したいと思います。神様の平和理想世界実現のために、真のお父様の生涯の業績が最も光を放ち、お父様が展開してこられた摂理運動が最高の結実を結ぶべきこの時、今日、私たち統一家が直面している憂うべき現実を黙って見ていることができず、苦慮の末、このような書信を準備しました。

私は、真のお父様の聖和7周年を迎えた昨年の春、ここ10年にわたる沈黙の末、『事必帰正』を出版しました。本を執筆しながら、お父様への懐かしさと申し訳ない思いでいっぱいになりました。この本で私は、50年以上、最も近くで経験してきた真のお父様がどのような方なのかを証しました。また、過去10年余りの間に起きた統一家の混乱の中で目の当たりにした真実を、歴史的な記録として整理しました。多くの食口がこの本を通じて真実に目を開き、再出発できる勇気を得たという話を聞き、私はこの本がお父様の慰めとなり、統一家を正しい道へと導く灯となることを切に祈ってきました。

一方、昨年の今頃、私は国会議事堂前の広場で開催された3.1運動100周年記念行事に参加し、語ることのできない感動を覚えました。舞台の上に上がったある日本の女性NGO活動家が、文顯進博士のコリアンドリームに魅了されてここまで来たと叫んだ時、私は感動のあまり鳥肌が立ちました。国会議事堂の前に響いた顯進様の名演説は、朴元淳ソウル市長をはじめとする各界人士を感動させても余りあるようなものでした。生中継される顯進様の姿が会場のスクリーンに映るたびに、私は喉が詰まりました。お父様が生きてこれをご覧になったら、どれほど喜ばれただろうかと思いました。

昨年の夏、私たち夫婦と子供たちの家庭は、皆、顯進様が主管される天一国創建特別祝福式に参加し、真の家庭にもう一度接ぎ木されるという大きな恩恵を受けました。顯進様は私たちの真なるアベルであり、兄の立場から、顯進様を追い出し迫害してきた祝福家庭を許してくださいました。そして彼らが天の前に悔い改め、真の家庭につながって、天一国創建の主人となることを心から願われて祝福式をしてくださったのです。この天一国創建特別祝福式は1回だけの祝福式ではなく、これから全祝福家庭が自身の誤りに対する贖罪と共に必ず通過しなければならない過程であるため、ここですべてを説明することはできませんが、摂理的に重大な意味を含んでいると思います。

去年の冬には、顯進様のご家庭に大きな慶事がありました。韓国で顯進様のご家庭の女のご子女様が、顯進様ご夫妻の主礼により聖婚されました。いつのまにか9人のご子女様の内、4人のご子女様が3代目の真の家庭を成すことになりました。聖婚式の翌日には1世と2世で構成された新郎新婦が合同でご夫妻の主礼により祝福を受けました。私の家庭からも3人の孫が祝福を受けました。

私は、顯進様がこうして内外において、神様の摂理基準と原理原則に基づいて、真のお父様が遂行されてきた根本使命を完全に継承されているのを目撃しながら、この上ない希望を感じました。さらに、このように顯進様のご家庭が定着するまで、その背後に、特に過去10年の間、どれほど難しい苦難があったのかを考えると、本当に涙があふれ出るほどに感激であり、天の前に感謝すべき内容です。このような犠牲の過程を踏んで、顯進様の家庭全体が天の前に、最も手本となる真の家庭の伝統と先例を立てられ、それだけではなく、祝福家庭を許し、再び神様のみ旨と摂理につながる道を開いてくださり、外的にも大韓民国と世界において摂理運動の大きな足場を築いて来られました。まさにこれこそが、聖誕100周年を迎えられる真のお父様への最も大きな慰めであり希望ではありませんか。

皆様の中に、このような顯進様のために心から心配し、精誠を捧げた方がいらっしゃいましたら、もう少し勇気を出して、これまで顯進様が発表された公開書信や祈祷などのみ言葉、または『神様の夢の実現』や『コリアンドリーム』といった公式に出版された本に触れてみてください。さらにもう一歩進んで、顯進様がなして来られた事や顯進様が生きてこられた歩みを直接確認していただければと切にお願い申し上げます。お父様に対して一方的に反対する人たちに私たちは、文鮮明先生が誰なのかを知るには先生がされていることを見れば分かると言ってきました。このように皆様が顯進様がどのような方なのかを本当に知りたければ、顯進様がなされている事と顯進様の歩みの中にその答えがあります。

 

祝福家庭・兄弟姉妹の皆様。

私は、今年が真のお父様の聖誕100周年と聖和8周年を迎える年であるため、摂理的に大転換の時期であると見ています。今年を契機に、頂点を極めた統一家の混乱は、皆様が考えている以上の速さで収まることでしょう。この自淨のための叫びは、天ではなく地から聞こえてくることでしょう。神様のみ旨と真のお父様の業績を守ろうとする祝福家庭の決起が、野火のように広がるだろうと思うからです。

何よりも私は、真のお父様の根本の教えと偉大なる生涯の業績の上に覆いをかけていた偽りの形状がすべて除去され、本然の真価が完全に明らかになり、世の中に勇気と希望を与える時代が再び開かれると信じています。この事の先頭に顯進様が立たれるでしょうし、正義と信念に満ちた祝福家庭が次々と参加することでしょう。そのうちに統一家全体が宿命のように、彼らが築いた道を共に歩むことになるでしょう。

皆様が大きな脈略でこのような摂理的な時を正しく認識されれば、今日の統一家に残念な内容が絶えず起こったとしても、決して失望したり失意に陥る必要はありません。それは、統一家を長期間苦しく押さえ付けてきた腫れ物の臭いがする汚い膿がすべて出てくる現象であり、新しい皮膚ができるという希望の合図です。それは、真と偽が明らかに分かれ、原理と非原理が明確に分別される現象であり、摂理が正される過程です。ですから、私たちは神様のみ旨と摂理に対する正しい視角と原理的な観点を持って、何が正しく何が正しくないかを分別し、自らがこの問題に責任を持って立たなければなりません。それが真のお父様が私たちに期待されることであり、私たち一人一人に与えられた5%の責任分担です。特に、人生最後の区間に差しかかった統一家の元老祝福家庭にとっては、地上でけじめをつけなければならない最後の責任であるとしか言えません。

私は最近、お母様が家庭連合を廃して「天の父母様教団」として出発するという知らせを聞き、結局、これが最後の真と偽が明確に分かれる現象として受けとめました。今回の事だけを見ても、お母様はお父様から完全に離れられ、神様の摂理に反する道を歩んでおられることを明確に示しているからです。

皆様、世界平和統一家庭連合がどのようにして誕生し、どのような使命を持った摂理機構でしょうか。家庭連合が発足した時を摂理的な大転換期といいますが、家庭連合の前と後の摂理がどのように変わりましたか。真のお父様が聖和されたからといって、家庭連合もその存在価値が終わったのでしょうか。そのような質問に対して正確に答えれば、今日の天の父母様教団というお母様の決定がどれほど反摂理的であるかをよく知ることができます。

真のお父様が40年の蕩減時代を経て90年代に成約時代を開門し、家庭連合を創設された時、どれほど感慨無量であられたか、この摂理組織の創設準備を陣頭指揮し初代世界会長を務めた私自身、あまりにも生々しく記憶しています。お父様がそれほどまでに感激された理由は、多くの摂理機構の中にもう一つの組織を作られたからではありません。お父様が、メシヤ・再臨主・真の父母として来られ、本来、歩まなければならなかった路程を出発することのできる摂理の時が、40年ぶりにして再び出発できたからです。家庭連合の発足は、まさに復帰摂理時代から成約時代への摂理的大転換を意味するものでした。それは、神様の創造本然の理想家庭を中心として平和理想世界、つまり神様の下の人類一家族世界を果たしていく時代が始まることを意味するものでした。具体的には、この地上に神様の真なる血統として顕現した真の家庭が立ち、その真の家庭を中心に、全人類を神様の善なる子女として血統に接ぎ木する祝福運動を拡散し、神様の理想世界が具体化される時代を言います。

そのような摂理の大転換期に家庭連合が担当した最も重要な使命は、神様の摂理運動の根と言える真の父母と真の家庭が定着することでした。

真の父母様を中心に真の家庭が安着するためには、真の家庭内に三大王権と四大心情圏が立つことはもちろん、カイン圏とアベル圏が一つになった基準に立たなければなりません。真のお父様は後代に既成教団のような法統体制を願われたのではありませんでした。イエス様に直系の子女がいたならイエス様の王冠を弟子たちに受け継がせただろうかというお父様の質問のように、お父様はお父様が公認した息子がお父様と同等の権威を継承し、お父様のメシヤ的使命を継承して成就することを願われました。このような秩序を立てるためにお父様は、1998年、顯進様を立てられた後、父子協助時代を宣布され、お母様も後日、お父様が立てた息子に従わなければならないというみ言葉まで語られたのです。それだけでなく、世界的カイン圏を代表する祝福家庭が、真の子女圏、何よりもお父様が立てられた長子と一つになることによって、カインとアベルが一つになったという条件を立ててこそ真の家庭が定着し、それを条件に基元節を宣布されることができるのです。

家庭連合が担当したもう一つの重要な使命は、祝福運動を通じて人間の普遍的霊性を呼び覚まし、すべての人がそれぞれの家庭で各自の責任分担において神様を中心とした家庭を築き、その文化圏を氏族・国家・世界へと拡大していけるように教育し、指導する役割でした。

真のお父様は家庭連合を前面に立てた新しい摂理時代を開かれるために、1994年5月1日、家庭盟誓を制定し発表され、各自の名前で報告する時代を開いてくださり、訓読会の伝統を立てられるなど、本当に革命的な措置を相次いで発表されました。これらのすべては、お互いに密接につながる中で、創造本然の父子関係を回復した人間自らが各家庭を基本単位として成約時代の責任を完遂し、神様の究極的な主権を地上に実体的に定着するのに必ず必要な伝統でした。

当時、私は真のお父様からみ言葉を受けながら、家庭連合を率いる指導者たちが、果たしてこの摂理的な大転換の意味を正しく理解しているか、公的な責任と使命を完全に遂行してきたかについて、深刻に質問せずにはいられませんでした。なぜなら、もしその時、真のお父様のみ旨を正確に理解し、正しく受け入れていたならば、今日のような混乱は発生しなかったことでしょう。私自身、当時、家庭連合の責任を担っていたので、その責任から決して自由ではありません。

家庭連合は、外的には祝福家庭の数を増やし様々な活動を展開してきましたが、名前だけが家庭連合に変わっただけで、指導者たちは一つの教団に定着することを望んでいました。彼らが最も大きな愚を犯したのは、真の父母を神格化し、キリスト教が犯した失敗を繰り返したことです。彼らは真の父母を絶対視して、それを権力維持の手段として用いました。真の父母は一心同体でありすべてをご存知なので、真の父母が指示したことには必ず従わなければならないというフレームを作り、自分たちが望むことをそのフレームの中に入れて食口を愚民化し、特に最も警戒すべき対象人物であった顯進様を追い出すことに使いました。真のお父様が霊界に逝かれた後には、お母様がお父様と一問一答で交信され、常に一つになっておられると宣伝しながら、お母様の口から発せられる措置にも盲目的に従うようにしました。メシヤは人間であり、すべてを知る存在ではありません。年を取るほどに肉体は正常的機能が弱くなり、結局は老いて病気になってしまいます。精神もまた同じです。真のお父様とて例外ではありませんでした。その点をお父様も明らかにご存知だったので、2007年頃、顯進様には、お父様はいつか子供のようになるので、その時になれば、顯進様がすべての責任を負っていかなければならないと語られたそうです。教会指導部は、お母様がお父様と完全に一つになっておられると宣伝し、お母様自身、神様と一問一答しているかのように言われますが、これもまた、神様とお父様を愚弄し冒涜する非原理的な内容なのです。お母様がお父様と一つになっておられるのか、神様のみ旨と一つになっておられるのかは、お母様の語られる言葉と行動を見ればわかります。それに自信があれば、あえて指導者たちがそのように宣伝しなくても、またお母様の口から神様と一問一答などと云々しなくても、人は自然にお母様に従い、神様、お父様と一つになっている方であると証すことでしょう。

1998年、顯進様は家庭連合の世界副会長に就任され、絶えず革新を試みられましたが、繰返し抵抗にぶつかり、時には挫折を経験されました。2009年以降、ついに統一運動から追い出され、荒野に追い出されることになりました。当時、教権指導部が顯進様に被せた罪は、お父様の指示に従わなかった息子であり、公的資産を盗んだ泥棒というものでした。本当に皮肉なことは、彼らが顯進様をそのように非難していた時、世の中の人々は、文顯進会長こそが、父・文総裁の意志を完全に継承し、より多くの光を発している方であり、それを行うために惜しみなく公的資産を投入し、世界的な成果を出している方であると評価していたのです。

私は皆様に心から質問したいと思います。

果たして、誰がお父様の権威を相続したのであり、誰がお父様の基盤を奪ったのでしょうか。

果たして、この時代にお父様のみ旨を成就する方は誰でしょうか。

2017年12月2日、顯進様は家庭平和協会を創設されました。家庭連合が本然の使命から外れたので、もはやその組織では活動することができないため、決断を下されたのです。顯進様は創設大会の基調演説で、「この創設式は、個人的に亡父の生涯の努力を継承するという私の決意を意味する」と語られました。その後、創設3年目を迎えた時点でお母様が家庭連合を捨て、摂理とは全く関係のない天の父母様教団に替えられたのを見ると、神様の奥深い摂理と顯進様の優れた先見性に驚かざるを得ません。死の道としか言えない天の父母様教団に移るしかない状況で、顯進様が創設された家庭平和協会は、まさに食口にとって救助船であるとしか言えません。

お母様は真のお父様が聖和された後、本当に多くのことを替え、無くしてしまいました。お父様が直接制定された八大教材教本を捏造して歪曲し、お父様が精魂を込めて家庭盟誓を中心に完成しようとされた天一国憲法を単なる宗教法のレベルにしてしまいました。お父様が成就された貴重な成果を一日で無くしてしまわれたこともあります。

ついにお母様は、自身のアイデンティティさえ変えてしまいました。真のお父様が人類歴史に最も高貴な存在として再創造して来られた真のお母様の権威を投げ捨てて、独生女という名で登場し、自身を6000年ぶりに原罪なく生まれた存在であり、誰からの教育も必要とせず、自ら原理を悟った存在であると説明されたのです。これは、完成したアダムとして来られたメシヤが堕落した女性の中から一人の女性を選び新婦として迎えると説明された真のお父様のみ言葉を正面から否定し反論したものです。「神様は100%投入してアダムを創造し、アダムは自分の100%を投入してエバを創造する」というみ言葉を完全に覆す主張でもあります。私がお母様の聖婚初期に原理講義を直接して差しあげ、お母様の頼みで原理の骨子を整理した資料を渡しました。どうしてそのような虚偽の主張と非原理的な主張をされるのか、全く理解することができません。

お母様は独生女からさらに一歩進み、神様の呼称を天の父母様に替えてしまいました。これは一見、父母である神様を表現するものなので問題ではないと思うかも知れませんが、ユダヤ‐キリスト教信仰を中心に受け継いできた唯一神の神観の根本を揺るがす二元論的な主張であり、原理講論や統一思想で説明されている神様の原相を正確に理解できていない無知によるものです。真のお父様のみ言葉選集に、たまに「天の父母様」という単語を目にします。しかし、み言葉に登場する「天の父母様」は、神様と人間の心情的な関係をより実感できるように表現するために使用されたものです。お母様の自序伝や教会の公文に表現された「天の父母様」とは意味が全く違います。また、創造原理によれば「神様は、本性相と本形状、本性相的男性と本形状的女性の二性性相の中和的主体であられる」と定義されています。この定義では、本性相と本形状は「主性」であり、本性相的男性と本形状的女性は「属性」であると原理と統一思想に説明されています。最終的に残るのは「中和的主体」です。このように神様の正しい定義は中和的主体であるのに、なぜ、あえてお母様は主性でもない属性である本性相的男性と本形状的女性に執着しているのでしょうか。その答えは、最近発刊されたお母様の自序伝の序文にあるように、フェミニズムの影響によるものです。急進的フェミニズム神学の観点から神様に対する理解をしようとして、神様の属性に該当する「本性相的男性と本形状的女性の二性性相」だけが彼らの目に見えただけなのです。これはお母様をはじめ、お母様の近くで侍る群れが、どれほど原理や摂理史に対する理解が不足しており、無知なのかを証明して見せているものです。

 

– 『平和の母』序文 –

しかし、人類始祖の堕落によって、このような天の父母様の創造理想は延長され、「天の父母」の立場ではなく、神様の男性格である「天の父」の立場を中心とした、男性中心の歴史が展開されたのです。西洋文明の根幹を形づくったヘレニズムとヘブライズムも、みな総じて男性を中心とした歴史を綴ってきました。したがって、神様の女性格である「天の母」の立場は隠され、神様は「天の父母様」となることができなかったのです。西洋社会で起こったフェミニスト運動が、男性による支配に抵抗する単純な革命運動になってしまったのも、このような西洋における神様の存在論的な立場と関係があります。

 

今回、私は、お母様がもはや家庭連合の名前を使用せず、天の父母様教団に名称変更するからと言って、どのような摂理的名分があるのか、一方では興味がありました。2020年4月4日、家庭連合の公文によると、お母様は「未だ77億もの人類を抱かなければならない位置にあるので、彼らを抱く時まで、これ以上統一教会ではなく、家庭連合でもない、天の父母様教団、英語ではHeavenly Parent Churchに名称を変更する」と語られたそうです。このみ言葉は、底をついたお母様の原理認識と摂理観をそのまま見せています。家庭連合では世界を抱くことができないので、より幅の狭い教団を作ると言うのですが、これは辻褄が合っていない主張ではありませんか。さらに家庭連合は世界を抱くことのできない器だということですが、それはまさにお父様が限界のある摂理機構を造られたという意味ではありませんか。

このような主張に同意することは、本当に困難です。なぜなら、真のお父様は96年と97年に「世界平和統一家庭連合」を正式に発足させ、祝福の扉を超宗教超国家的に完全に開放し、全人類の誰もが参加できるようにされたのです。さらに祝福の天宙化を宣言することにより、霊界に逝った霊人たちも祝福に参加できるようにされ、人間の生涯周期に応じて、いつでも神様の祝福恩賜圏に同参できるように、重生式(胎内・幼児期)、復活式(青少年期)、永生式(老年期)を通して、祝福摂理をさらに拡張されたからです。

このように、私は、摂理的名分もない天の父母様教団を、なぜ、お母様が作ろうとされるのか、違う角度からも自問してみました。お母様の認識の中には、ただ真の父母だけがあり、真の家庭がないからではないか。私は、しばしばお母様の最近のみ言葉に触れることがありますが、お母様の口から「真の家庭」という単語を聞かなくなって久しいです。ただ、父母に対する従順・服従を強調されるだけです。

ところが顯進様は、このようなお母様と比較されるみ言葉を語られたことがありました。第50回真の神の日の記念行事で、顯進様は「真の子女がいなければ真の父母もありません」と語られました、真のお父様聖誕100周年記念行事では、真のお父様の最も偉大な業績は地上に真の家庭を立てたことであり、神様の摂理で最も重要な機関は真の家庭であると語られました。祝福は教会から出るのではなく、まさに真の家庭から出るのだと語られました。家庭連合や家庭平和協会は、全人類が神様の真なる理想家庭、神様中心の家庭を成すことにより、神様を人類の父母として侍り生きる平和理想世界を実現するということを発足のモットーとしています。 三大王権と四大心情圏を中心とした真の家庭の土台が作られずには、神様がその家庭の中心で父母となることはできないのです。そのような創造原理の基本も無視したまま、ひたすら真の父母のみに侍るということは、結局、真の父母の位置に立つことのできる真の子女の基盤をお母様自身が崩した結果による窮屈な主張ではありませんか。お母様が本当に77億の人類全体を抱こうとされるならば、天の父母様教団を作って孤立を招来するよりも、神様がいつでも訪ねて来られ、滞在したくなる真なる家庭を築く道に戻って来なければなりません。お母様自身が神様の真なる娘・お父様の真なる妻・子女様の真なる母の位置に戻って来られれば、お母様がそれほど強調されなくても、全人類はもちろん、全霊界までも、お母様を真の母として愛し、仕え、侍ることでしょう。

 

最後に – 天国の扉を開く鍵、真の家庭・三大王権・四位基台、縦的な軸

愛する祝福家庭・兄弟姉妹の皆様。

原罪を持って生まれ、宿命的にサタンの偽りの愛・偽りの生命・偽りの血統から自ら抜け出すことのできない私たち人類は、生命の木である真の家庭・三大王権・四位基台、縦的な軸に接ぎ木されることによって、初めて神様の眷属になることができました。真のお父様はお母様が誉進様を妊娠された時、祝福家庭は「お母様の出産に同参するという極めて小さな条件を通してお母様のお腹の中に入り、再び生まれたという立場で、真の子女と祝福家庭は双子と同じ」と語られました。ですからそれ以来、祝福家庭は、年齢に関係なく、真の子女様を私たちのお兄様、お姉様と呼んで侍ることを伝統としてきました。

最近10年余りの間、「教権勢力」と呼ばれてきたお母様周辺の人物たちによって、神様の真の愛・真の生命・真の血統の根となり、すべての祝福家庭の「本然の血統」である真の家庭・真の子女様と祝福家庭の関係を断絶させようとする発言や動きがありました。それを「血統継承」ではなく「法統承継」と呼ぶのだということも聞きました。祝福家庭は、家庭盟誓で「天一国主人」「天宙の代表的家庭であり中心家庭」「天運を動かす家庭」「天の祝福を周辺に連結させる家庭」といった特権の恩賜を神様と真のお父様から下賜され、家庭盟誓7節「本然の血統」に連結された家庭が前提となるという事実を忘れてはなりません。この「本然の血統」は生命の木である真の家庭・三大王権・四位基台、縦的な軸を言うことは言うまでもありません。

2012年8月13日、真のお父様は、最後のあらゆる精誠と渾身の力を込めて、神様に「最後の報告」をされました。その報告で真のお父様は、祝福家庭が、真の家庭の真の子女様を中心に侍り、氏族的メシヤとしての責任を果たし、実体天一国を神様の前に奉献することを、繰り返し願われました。ところが、私たち祝福家庭と食口たちは、真のお父様の「最後の報告」を忘れかけています。

真のお父様の地上での最後の摂理的大会であった「天地人真の父母定着実体み言葉宣布大会」の公式基調演説の最後の部分で、真のお父様は「八大教材教本は可哀そうな人類への贈り物であり、私の遺言である。天一国が成就されるその日まで、そのみ言葉を中心に歩め」と語られました。その八大教材教本の中でも「天聖経・平和神経・家庭盟誓は3大経典であり、天の憲法であるため、絶対に手を付けてはならない」と厳重な警告のみ言葉があったにもかかわらず、真のお父様が聖和される直前の病床周辺で八大教材教本を解体し捏造する計画をお母様とその周辺の教権勢力は企てました。そしてその結果、生まれたのが天一国3大経典というお母様バージョンの「天聖経・平和経・真の父母経」でした。祝福家庭と食口はそのような動きを見ても皆、傍観し、沈黙しているだけでした。さらには、来る真の父母様聖婚60周年を期して、反摂理的で非原理的な「独生女」の主張を追加した『真の父母径』を出版すると聞きました。真のお父様によって最終的に宣布され、神様の前に奉献までされた八大教材教本のみ言葉が捏造され毀損されているにもかかわらず、皆さんはそのまま続けて見守っているだけですか。真のお父様は「天一国主人」という名と共に、祝福家庭に有形無形のすべての摂理的基盤を相続してくださいました。この八大教材教本の所有権は、他でもない「天一国主人」祝福家庭のものです。祝福家庭と「可哀そうな人類」に下賜された神様と真のお父様の「最後の贈り物であり遺言」です。いつまで、私たち祝福家庭は、主人として、所有者としての責任と権利を放棄するのですか。

お母様と教権勢力は、真のお父様が成就された摂理基盤と聖地を売却し、毀損してきました。水澤里中央修練所とはどのような所ですか。そこで世界勝共連合の摂理が出発し、主要な祝福式・マッチングがありました。世界平和と新しい生命を誕生させる摂理と原理教育の産室でした。そのような場所にアパートを建てて売ってしまいました。彼らは真のお父様が生前に創設された主な摂理機関機構の名前のほとんどを「HJ、孝情、マグノリア」という名称を付けて変更しました。この名称は、韓鶴子お母様の象徴であり、英文イニシャルであることを知らない祝福家庭が未だにいますか。今、大胆にも、成約時代に天一国を実体的に地上に成就しなければならない最終摂理機関である「家庭連合」の名称さえも、蕩減復帰摂理時代の旧約や新約時代にでも使われるような「天の父母様教団(Heavenly Parent Church)」に捏造しました。女性中心主義・独生女主義・急進的フェミニズムの内容を盛り込んだ「天の父母様教団」という名称を前面に出したお母様と教権勢力は、創造本然の理想を実体的に成就しなければならない「成約時代」圏から逆行し、統一家と祝福家庭をサタンと罪悪から救われるべき旧約と新約の時代圏に引き戻すことにより、再脱線したのと同じ立場に追い込んでいます。

 

祝福家庭・兄弟姉妹の皆様!

今、私たちには、選択の岐路において最後の決断をしなければならない時が来ました。真のお父様なのか、独生女なのか。神様の真の愛・真の生命・真の血統なのか、サタンの偽りの愛・偽りの生命・偽りの血統なのか。原理なのか、非原理なのか。摂理の道なのか、反摂理の道なのか。生命なのか、死なのか。天一国主人なのか、堕落した僕なのか。もうこれ以上、ためらっている余裕はありません。すべての祝福家庭・兄弟姉妹が、神様と真のお父様が喜ばれる選択をされることを祈りつつ、終わりたいと思います。

2020. 4. 22 郭錠煥

 

 

 

『事必帰正 – 天宙史的葛藤の帰結』 を読む
https://align-with-god.org/seeking-truth/kwak/

お問い合わせ先
yuusinokai2016@gmail.com


3件のコメント

若枝 · 2020年4月26日 9:41 AM

「天の父母様」について

真のお父様は、神様と真のご父母様で二組の父母とおっしゃっていますから、神様は父母でしょう。

「「天地人父母」! “心的”位置には、神様がお立ちになり、“体的”位置には、真の父母が立ち、皆さんは、三代の孫の位置に立つことによって、二組の父母の種として、実りとして刈り取られ、倉庫に納められうる天の国の収穫の結実になるのです。ですから、「天地人父母」が、最も貴いものなのです。」

第四十四回「真の子女の日」における御言(前編)
http://malsm.info/private/mlsm/20031025.html

若枝 · 2020年5月16日 2:36 PM

>これは、完成したアダムとして来られたメシヤが堕落した女性の中から一人の女性を選び新婦として迎えると説明された真のお父様のみ言葉を正面から否定し反論したものです。

これは真のお父様のみ言を誤解していると思います。
真のお父様は、堕落世界から原罪のない女性を探して来なければならない、と語られたのです。

>「神様は100%投入してアダムを創造し、アダムは自分の100%を投入してエバを創造する」というみ言葉を完全に覆す主張でもあります。

これもみ言を誤解しています。エバを創造するのはアダムではなく神様です。
神様がペアで創造をなさるというのが原理の根本的教えです。男性が女性を創造するという原理はありません。

hjnlove · 2020年5月28日 11:02 PM

神様が大きな意味において人類の父母であるという観点に異論はありません。しかし神様が父母であるという際に、父と母はどちらが主体なのかを明確にすることは、私たちが築く家庭内での父と母、男性と女性の秩序を正しく理解する上でも重要だと考えます。

お父様がお母様や女性の子女様達にも参加されることを厳命された原理本体論修練会のことを若枝さんもご存知だと思います。

私は周藤講師から講義を受けましたが、そこで強調されていたことは、神様は創造にあたり、エバを先に考えた、先惟したということでした。

愛する対象としてエバを先惟されたということは、神様は本質的に男性格です。

そして愛する対象としてエバを思った後、そのエバを愛する身体を持つために、アダムを思い描いたのです。

ですから男性が神様のかたちであり、女性はその男性のかけがえのない愛の対象であり、助け手であるというのです。

お母様はこの教育を受けられず(あるいは受け入れられず)、お父様が聖和された直後に、「今後は原理本体論という言葉すら使ってはならない」と指示され、この修練会を打ち切ってしまわれたのです。

もしもお母様が原理本体論修練会に参加され、本当の女性の天宙的な価値と使命をご理解されていればと思うと、残念でなりません。

話を元に戻して結論を述べますと、神様が大きな意味で父母であるということに異論はありませんが、では神様は男女(おとこおんな)なのかと言えばそうではなく、父母であったとしても、その本質は上述のように男性格だということです。

私たちが築く家庭も、そのような神様の原相をモデルとして築かれるべきですので、男性と女性の価値はもちろん同等ですが、役割においては愛の主体と美の対象という秩序があってこそ、正しく神様の愛を現す家庭を実現できると考えます。

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